学校歯科検診で歯並びを指摘されたら、すぐ矯正が必要?
学校歯科検診の用紙に、歯並びやかみ合わせについて印がついていると、「すぐに矯正治療が必要ということだろうか」と心配になるかもしれません。
まず知っておいていただきたいのは、検診の結果は治療の必要性を確定するものではない、ということです。ここでは、検診で分かること、分からないこと、そして次に何をすればよいかを整理します。
この記事のポイント
- 検診結果は、治療開始の決定ではなく、詳しく確認するきっかけです。
- 生え変わり、あごの成長、かみ合わせを、あわせて確認していきます。
- 受け口、前歯がかみ合わない、強い重なりがある場合は、早めの確認をおすすめします。
- 確認した結果、しばらく成長を見守るという判断になることもあります。
学校歯科検診で分かること、分からないこと
学校歯科検診では、限られた時間の中で、多くのお子さんのお口を順に確認していきます。虫歯や歯ぐきの状態とあわせて、歯並びやかみ合わせの気になる点も見ていきます。
つまり検診は、気になる点を見つけるための場です。一方で、その歯並びが今どの段階にあるのか、治療が必要なのか、必要ならいつ始めるのがよいのかまでを判断する検査ではありません。
そのため、印がついていても、すぐに治療が必要とは限りません。反対に、印がなかったからといって、必ずしも何も起きていないとも言い切れません。気になる点があるときは、あらためて確認しておくと安心です。
矯正相談で確認していること
当院の矯正相談では、次のような点を確認します。
- 乳歯から永久歯への生え変わりが、どこまで進んでいるか
- 前歯と奥歯が、どのようにかみ合っているか
- あごがどの方向へ成長してきているか
- 口が開いたままになりやすい、舌の位置が気になるなどの癖
そのうえで、今詳しい検査をした方がよいのか、しばらく成長を見守ってよいのかをご説明します。相談の場で治療を決めていただく必要はありません。
早めに相談しておきたいサイン
次のような様子が見られる場合は、早めに矯正歯科で確認しておくと、方針を立てやすくなります。
- 下の前歯が上の前歯より前に出ている(受け口)
- 上の前歯が大きく前に出ている
- 上下の前歯がかみ合わず、閉じない
- かむときに、下あごが左右どちらかへずれる
- 歯が並ぶ場所が、明らかに足りないように見える
これらは、あごの成長やかみ合わせが関係していることがあります。時期によって取れる選択肢が変わるため、早めに状態を知っておくことに意味があります。
相談先を探している方へ
初診相談では、お口の中を確認したうえで、必要に応じて精密検査や経過観察をご案内します。検診の用紙だけでは分かりにくい部分を、矯正歯科の視点で整理してお伝えすることを大切にしています。
ご家族が心配されている点、お子さん本人が気にしている点があれば、遠慮なくお聞かせください。
矯正治療のリスク・副作用について
この記事は一般的な情報提供を目的としています。実際の診断や治療方針は、お口の状態、成長、歯周組織、生活習慣などによって異なります。矯正治療には痛み、不快感、虫歯・歯周病、歯根吸収、後戻りなどのリスクがあります。
監修
駒沢よしや矯正歯科 院長 吉屋 慶章
日本矯正歯科学会認定医。駒沢大学駅周辺で、子どもの矯正から大人の矯正まで、歯並び・かみ合わせの相談を行っています。